今回紹介する記事はパチンコ日報様の

斜陽産業だった競馬が6年連続でV字回復したことから学ぶこと

です。

今週末は有馬記念が行われます。

競馬が最も注目される時期ではありますが、20年以上見てきている人間からすれば、いたって例年通りです



別に競馬が盛り上がっているという印象はありません。

上記の記事に関しても他業種を見習う事はいい事ですが、表面的な部分ではなくもっと本質的な部分を見るべきです。

 

まず認識の間違いとして、「競馬場のCM効果」とか「競馬場が綺麗」という要素はV時回復と一切関係ありません

だってJRAがやっている事は20年以上前から殆ど変わらないですから。

それこそ20年くらい前にはCMに当時人気絶頂だった木村拓哉を起用しています。

 

施設だって、東京競馬場は綺麗になりましたが、ようやくパチレベルまで追いついただけ。

他の施設はまだ汚く、快適性という意味ではパチ屋の方が全然上だと思います。

逆を言えば、パチ業界がCMや施設を改善したからといって大した効果は得られないでしょう。

そもそも

JRAの売り上げはそんなに回復していません。

確かに数%は回復していますが、所得と物価の上昇を考えれば大した事ないです。

逆に、パチンコ・パチスロをやめるユーザーを逃している印象があります。

ネット投票を使うユーザーは増えましたが、JRAではなく地方競馬を買う人が劇的に増えました

特に交流重賞と呼ばれる「JRAの馬が参戦するレース」は売上レコードを大幅に更新している状態です。

高知競馬が何故人気なのか?

記事にある高知競馬の事例については
・インターネット投票の普及
・ナイター開催
が売上UPに貢献しているのは正しいです。

しかし、
『最終レースは弱い馬ばかりを集めて予想が難解で、オッズが高配当になるようにしたのも人気の秘訣だ。』という分析は甘いと思います。

何故ならJRAの方が予想が難解で、オッズが高配当になりますから。

最終レースを難解にしているのは、ちゃんと別に理由があります。

公営競技に詳しい人なら理解できると思いますが、「資金の循環率」を意識した結果です。

パチ屋でそういう概念はないのですが、あえてパチ屋に例えて説明すると

朝から晩まで打つとして、
・朝は甘デジ、昼からMAX(ミドル)
・朝からMAX(ミドル)、昼から甘デジ
を打った場合、店の売上が大きくなるのはどちらでしょうか?

正解は前者です。

何故なら客の資金は有限ですから。

 

「20スロをヤメて全台5スロにしても売上が1/4にまでは落ちない」という説明の方が解りやすいのかもしれません。

 「ギャンブル性を高めるのはトータルでの売上低下につながる」のですが、逆の事を言っているパチ業界人も多く見かけました。

公営競技はそういうデータをきちんと取っているので、どこも「最終レースまで客の資金をパンクさせないような番組作り」をしています。

ただしJRAは競技体系の問題上、他の公営ギャンブルの真似が出来ない状況です。

売上回復が鈍化している要因の一つだと考えられます。

技術介入要素

もう一個、語っておかなければいけないのが技術介入要素の比重となります。

JRAは技術介入要素が非常に大きいです。

腕の差が付きやすいため、初心者の実質還元率は非常に低くなっています。

「具体的にどれくらいになるのか?」は僕の書籍の方で解説しているので、そちらを読んでほしいのですが、皆が思っている以上に競馬は勉強しないと勝てません

しかし、僕みたいに一度勝てる側に回ってしまえば、あとは微調整で対応出来てしまいます。

10年や20年生き残っている馬券師が当たり前のように居るのが中央競馬です。

そういった修羅の世界なので、一見さんに厳しい場所だと言えます。

一方で地方競馬は出走馬の頭数が少なくて当たりやすいです。

予想のレベルも中央競馬程は高くありません。

当てやすいしトータルで負けにくいので、初心者向きだと言えます。

ちなみに、パチ関係のサクライターさんはJRAじゃなくボートに熱中している人が多いです。

ボートは6艇立てのため「当てやすい」のと、技術介入要素が少ないので「初心者が負けにくく」なっています。

ゆえに公営競技初心者がボートにハマるのは自然です。

高知の最終レースが人気である本当の理由

高知の最終レースが人気の理由は他にもあります。

 

それは払い戻し率が高い事です。

と言いますか、それが全てでしょうw。

特に3連系はJRAよりも払い戻し率が高くなっています

長々と書きましたが、パチ屋が高知競馬を見習うとすれば
・客が予定している時間(給料日)までパンクさせない調整
・客にお得感を与える営業
を目指す事になります。

でも真逆の事をやっているから駄目なわけです。