年末の新台ラッシュに沸き立つパチスロ業界。私が住む地域ではスロ専の新規店もオープンして以前の活気が戻りつつあるようです。といっても私は4号機の時代はほとんど打ってなかったスロットゆとり世代ですが。さて今年もおやじと会長が勝手に選ぶ「夜からスロッターの機種ランキング」をお送りします。
1位バジリスク甲賀忍法帖
1位から3位までの順位付けに悩みましたが今年はこれを一位にしました。受賞のポイントは
・ART初当たりからまとまった出玉を得るまでの投資の少なさ
・出玉のスピード
が決め手となりました。その分爆発力に欠けますが、残り2~3時間からの実戦に爆発力は必要ありません。設定判別としては6は都市伝説なので4か5を狙う事になります。
まず設定4か5を狙うならボーナス確率がほとんどアテになりません。
4000Gで設定1なのに設定4・5ボーナスを引ける確率は25%~30%ほどあります。もちろんその逆の設定4・5なのに設定1の確率しかボーナスを引けないも25%~30%ほどあります。これは現実的に起こりうる数字ですよね。
やはりスランプグラフを見る事が大切です。特に初当たりを意識する必要があります。設定1のマグレ吹きの多くは白プレミアからの大爆発です。スランプグラフでは1区間だけ急上昇するグラフを描きます。設定4、5の場合ARTの初当たりが優秀なので(解析上1より1.5倍ほどよく当たる)満遍なく上昇しているグラフを描きます。ただARTは単独抽選ではない点は注意が必要です。設定4や5でもボーナス間でハマればグラフが右肩下がりになります。逆にボーナスが短いスパンで当たれば当たるほど高確での抽選が受けられます。そういう意味ではデータ表示機で確認出来る範囲はボーナス間のハマりチェックをすべきでしょう。
と解説しましたが、最近は撤去が進んでいる状況なので、大きなイベントでも無い限り打てる代物ではありません。
2位エヴァンゲリオン魂の軌跡
本来はこれを一位にすべきなのですが、下半期の特殊状況をマイナスに評価しました。
まず約束と比べていいのは天井が即発動という点と設定1のBR比率が改善された点です。これにより天井狙いがしやすくなりました。また導入当初は約束と比べて設定が分かりにくい状態だったので、高設定でも捨ててくれる確率が上がりました。天井狙いでお座りしてやけにベルが落ちるのでスランプグラフを確認したら「これ設定入っているだろ」というパターンが多々ありました。
そんな状況が夏を境に一変しました。マイナス点の「下半期の特殊状況」というのはもちろんムービー判別です。高設定はまず朝掴んだ人が打ち切ります。いい履歴を残した空き台を夕方から打っても爆死する可能性が高くなりました。そんなこんなで全体の稼働が落ちて天井も拾えなくなりました。夕方から行ったのに宵越し天井を狙う事もありました。ムービー判別が出まわって以降は設定1・2の鬼回収営業する店が増えたと思います。一方で設定5・6を一台だけ入れてあとベタ1営業というパターンの店も多くあります。設定5・6を入れる店はもちろん若い人向けの店です。カチカチ君を持った若い集団がシマを占拠してノリ打ちをしているような店です。 エヴァで1台だけ恐ろしく吹いていて夜の10時30分くらいになると仲間がその台の回りに集まる光景を良く見ます。全員が判別をしっかり出来るなら設定6が8台に1台入っていれば理論上十分プラスになりますからね。ノリ打ちでエヴァ攻略もアリでしょう。
店側はそういう状況をどう思っているのでしょうか。彼らを追いだそうと思うなら設定を入れないだけです。逆を言うと「彼らは大切なお客さん」と考えているから未だに設定を入れている店があるのだと思います。ノリ打ちは低設定だと見切った時点で打つのを止めます。しかし、その人は閉店までやることがありません。一旦家に帰る人も多いでしょうが、ノリ打ちとは別枠で打つケースも珍しくありません。そう考えると彼らも立派なお客さんですよね。
まあいずれにせよ夜からスロッターがこの先エヴァ魂の高設定にありつける可能性は皆無だと考えています。
3位パチスロ蒼天の拳
これを一位にしようかと本気で思っていましたが、夜からスロッターでは取り切れない爆発性能とそれに割を喰われた単発地獄を考えるとこの順位が妥当だと思います。そもそも蒼天がランクインする事に疑問を持つ人も多いでしょう。評価した部分は以前にも書きましたがデータ表示機への出力です。出玉が集約されたARTの回数を表示してくれるのが蒼天の最大の魅力だといえます。
スランプグラフが見れない店でも優良店・優良 イベントは沢山あるのです。そういった状況では蒼天ばかり打っていました。ジャグラーのREG確率を見て立ち回るくらいなら蒼天のART数を見て立ちまわる方がよっぽど信頼度が高いはずです。私が勝手に決めたボーダーですが、「総回転数/ART回数=90以下の台(注:4000G以上試行)」を狙って立ち回りました。ビッグの回数は無視して構いません。
一方低設定の台を研究するためお盆の時期に台データを取りました。結果 5000G以上打った台でも総回転数/ART回数が110くらいの履歴はあるので、110分の1くらいの確率でARTを引けている台は低設定のマグレ吹きを疑った方がいいかもしれません。
あとスランプグラフが見れる店で打つなら、もちろんチェックを怠ってはいけません。低設定のマグレ吹きは、一擊○千枚があって残りは右肩下がりというパターンしかないのです。きちんと立ち回りをすれば「永遠投資の単発苦行なんて都市伝説」と思えるような結果がついてきます。
4位出番だ葉月ちゃん
うる星やつら2のパクリやら緑ドン尼の抱き合わせやらと揶揄される本機ですが、ノーマル機不遇の時代において頑張っていると思います。夜からスロッターにとってまず高評価なのは判別要素の豊富さと設定6の機械割です。それの何がいいかといいますと朝から打っている人が中間設定を捨ててくれる可能性が高いのです。もちろん設定6なんて設置が都市伝説だと思いますし、 あったとしても朝から打つ人が閉店まで打ち切る可能性が高いと思います。という事で中間設定にいかに座りやすいかというのがハイスペック機の評価となります。判別要素は多いですが様々な箇所に少しずつ差を付けているのがポイントです。BIG中の小役・ステチェンなどは通常小役と合算で数える事が出来ないので「BIG中の小役は6だけどベルは1以下」というケースが多々出てきます。そこに惑わされる人が結構いるはずです。肝心の出玉状況が設定6を否定されない限りは打ち続けるでしょうが、ちょっとハマルと直ぐ捨ててしまうのを良く見ます。
あと気をつける事は設定2のマグレ吹きです。設定2は解析で99.9%とありますが、どこをどう計算してもそんなPAYOUTにはならないので実際はジャグラーの設定3レベルの回収設定だと思います。しかし、ジャグラーの設定3に比べれば判別要素が多いのが葉月の設定2です。レギュラー確率についてはジャグラー並に差がついているのですが、設定2のレギュラーマグレ引きの確率はジャグラーの設定3に比べてかなり薄くなっています。あとコイン持ちにも差がありますのでスランプグラフをチェックすれば低設定を回避しやすくなります。エヴァと違ってビッグボー ナスが1種類ですのでビッグがあまり引けてないのにグラフがいい台は絶好の狙い目になるわけです。
5位アントニオ猪木が元気にするパチスロ機
自粛期間明けの台も何か選ぼうと思った結果この台にしました。いいところは天井性能です。1230Gで得られるARTを消化すると青天井に放りこまれますが、REGを引けたときの爆発力は物凄いです。財布の中にしっかりお金を入れて挑戦したいものです。これからの年末年始のベタピン営業を天井狙いで凌ぐしかありませんので、この台を打つ機会が自然と多くなります。注意しないといけないのは天井取りきるのに相当時間がかかる事です。残り2時間切ってからは余程の好条件でない限り見送りが正解でしょう。設定狙いだとARTの初当たりの重さがネックになりますが、コイン持ちでいくらか補ってくれます。吸い込むスピードは遅くても出るスピードは他機種とほぼ変わらないのがいいですね。
まあベタピンならギラギラ爺サマーのモード狙いもありです。ランキングに入れようかと思いましたが、流石に「夜からスロッター」という観点から止めておきました。以前も話をしましたように南国育ちSPや操などモードが深くかかわるものは基本触りません。打つ前にどのモードにいるか分からないからです。ところがギラギラ爺サマーはスランプグラフを見るだけでモードの高低が簡単に分かります。最後の右肩上がりからいかに下に逝っているかをチェックするのです。
・ギラギラ爺サマーはART に突入しない限りモード落ちがない
・ARTに入るとまとまった出玉が手に入る
・ARTに入らないボーナスではほとんどコインを増やすことは出来ない
これらを総合すると非ART当選時はきれいな右肩下がりを描くといえます。設定1なら天国モードを拾ってもなかなかARTに入りませんが、無理ゲーではありませんので。こちらも年末年始お世話になる台だと思います。
特別賞
ゴッドハンターV
「走れメロス」と迷いました。走れメロスはART中の演出が必ず負け→復活となる手抜き点をマイナスとしました。ただゲーム性が面白いのでもっと評価されていい台だと思います。いかんせん設置が少ないですね。私が住む県にも1台だけです。
繰り上がりでゴッドハンターVを特別賞にしました。
ゴッドハンターVはART機の新たなる可能性を引き出しました。でも脳トレなんてスロ打つ層が好んでするわけないのでスマッシュヒットには至りませんでした。次回作に期待です。緑ドンにもビリータッチというメインの入力装置(レバー・ストップボタン)とは異なる入力装置でARTを抽選するというシステムが導入されました。こちらはビリーにタッチしなくても抽選されるそうですが。こういうサブ基盤の抽選方法は今後発展していくかもしれません。