ここ半年に出た「アクエリオン2」、「忍2」、「北欧緑」といったボーナス+ARTタイプの台がコケにコケました。

機械代はお客の負担になるわけですから打ち手からすればかなりの迷惑です。

昨月末に出されたパチスロ必勝本に俺達の射駒兄貴や店長インタビューでヒットしない原因をあれこれ推測していました。しかし、的を外しているように思います。

何故ならパチスロを打つ客には大きく分けて2種類ある事に気づいていないからです。
「スロッター」として一括りに考えるから業界あげての迷走となっているのだと思います。

今回は打ち手を2種類の客層に分けてそれぞれのニーズを考察します。



引きで何とかしようとする人

1つ目の客層は「とにかく打ちたい」養分様です。

昨今のパチスロ機は一日の平均投資5万円にも6万円にもなる台が当たり前となりました。
5年前だと1箱出れば十分という客が多かったので、初代エウレカや1つ前の猪木みたいに300枚ボーナスを絡めたボナ連でも満足する事が出来ました。

しかし、今は違います。
1日平均3000枚投資をするような台が多い状況で、お客様が求める出玉は当然3000枚オーバーでしょう。

でも1撃3000枚というのはとても大きな壁です。
6万分の1とか20万分の1といったようなプレミアフラグが引ければ3000枚も視界に入りますが、それを引くのは無理だと皆が感じています。
大きな壁を乗り越えるには現実的に登れる階段を設置する必要があるのです。

ボーナスプラスART機でヒットした花の慶次を見てみましょう。
慶次はARTを引いて桜花乱舞か天武の極に入ればそれなりのゲーム数を乗せます。チャンス目Bを引けば桜花乱舞に期待出来ますし、真修羅に突入出来れば天武の極に期待できます。

慶次で本当に3000枚出すには桜花乱舞や天舞の極を引いてから更にもう1個か2個階段があるのですが、3000枚出なくても台に一矢を報いた事になるのでお客さんはそれなりに満足するのです。

一方今回の緑ドンが駄目な理由は3000枚への道筋がとても見えづらい事です。スーパー大航海やバイキングラッシュに入れれば大量出玉に期待が持てますが、そこへの具体的な道筋が見えて来ません。

ドンARTやビリーARTで凌げば大航海にはつながりますが、そこで行き止まりになっているのです。これが慶次と緑ドンの決定的な違いです。

高設定を追い求める人

2つ目の客層は「高設定を掴んでブン回す事」に重きを置くお客様です。

ボーナス+ARTの鉄拳セカンドみたいに設定推測要素が沢山ある台を好みます。
鉄拳セカンドみたいに出玉に関係ない設定推測要素を数多く作れば出玉がなくても騙せていたのです。

高設定示唆演出を沢山見せれば例え出なくても「期待値だけは稼いだ」と満足するお客様は実際に多いと思います。
でもそれをやり過ぎた結果が今の山佐の惨状ですw。

あとコイン単価が低い台を好みます。
高設定を狙っても現実的には低設定を掴む事が珍しくありません。コイン単価が高い台だと「低設定」と見ぬいた時には手遅れの状態になっているのです。

高設定を掴んだ時のリターンはコイン単価なんて関係ありませんが、低設定を掴んだ時のリスクはコイン単価が大きく影響します。ゆえに王道の立ち回りをするパチスロライターさんはボーナス+ARTのコイン単価が低い台を好む傾向があります。

設定狙いで本当に結果を残している人はコイン単価が更に低いノーマルタイプを打っているはずです。

コイン単価が低くて成功したのがマクロスフロンティアでしょう。
この台で一撃3000枚出すにはプレミアフラグを引かなくてはいけません。
そしてボーナス確率も低いためボナ連打によるコイン増加も起こりにくいです。

しかし、その割をARTの初当たりに回しています。
結果レア役待ちのゲーム性ではなく、ゲーム数解除あり、特殊リプレイ外れからのCZありとARTへの入り口が豊富です。

初代エウレカを今打っても面白い理由はマクフロと同じようにレア役待ちではないからだと思います。リプレイ成立時にはリリベ入賞を願い、その次ゲームのレバーオンに力がはいるのが今の台にはない面白さです。

もちろん初代エウレカもARTへの敷居が低い分爆発力がないわけですが、彼らはそれを意に介しません。
先ほど言ったように機械割が一緒なら高設定をツモった時の出玉の期待値は一緒なので、一撃の出玉性能は必要としないのです。

台を作るメーカーはお客を2種類に分けてそれぞれのニーズを考えるべきだと思います。
両方のニーズを拾うのが無理なら片方のニーズだけ拾っても構わないのです。

昨今のボーナス+ART機はどちらの層に対しても中途半端だから誰も打たない結果となっています。

ちなみにどちらにも当たらないハイエナに徹しているメタボ教授みたいな輩は店から見てお客様ではありません。言わなくても解っているとは思いますが念のため。

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